
本作は、原作:YC(イ・ジョンウン)、作画:rakhyunによる人気作品です。
ジャンルはバトルアクション・学園ものの少年漫画で、全編フルカラーの縦読み(Webtoon)形式でLINEマンガなどから配信されています。
連載開始以来の人気は絶大で、LINEマンガ年間ランキング2023・2024年版で2年連続1位に輝いています。
物語の展開とテーマ

物語は、壮馬が傭兵生活から学園生活へと戻るところからスタートします。
8歳で飛行機事故に遭った壮馬は、両親を失うと同時に記憶も失ってしまいます。
事故現場で現地の傭兵部隊に拾われ、そこで傭兵として成長し、記憶を取り戻した10年後に家族と再会するため日本へ帰国します。
帰国後、2歳年下の妹である由利奈と同じ高校に編入した壮馬は、圧倒的な戦闘力で学内外の不良や犯罪者と戦い、仲間を守りながら物語が進行します。
序盤は主に学園での事件解決が描かれますが、次第に壮馬の過去や巨大企業のSWグループ、そして「ナンバーズ」と呼ばれる元傭兵集団との因縁が明らかになっていきます。
テーマは「家族愛と正義」で、壮馬は「俺の家族に手を出すヤツはタダじゃおかない」と宣言するように、妹や祖父を守る強い意志で行動します。
作者も本作を「ミリタリーもの、学園もの、家族の愛を伝える物語」と語っており、苛酷な戦場で育った壮馬が青春学園生活で人間らしさを取り戻していく姿が描かれています。
主要な登場人物とその関係性
帯刀壮馬(タテワキ・ソウマ)
本作の主人公。
8歳の時に事故で唯一生き残り、10年にわたる傭兵経験を持つ(傭兵部隊「ナンバーズ」No.001)。現在は日本の高校3年生となり、妹のために戦う心優しい若者。
帯刀由利奈(タテワキ・ユリナ)
壮馬の妹。
壮馬より2歳年下で、壮馬と同じ高校に通う。兄を慕う心優しい少女。
壮馬稔(ソウマ・ミノル)
壮馬・由利奈の祖父。
2人の両親が事故で亡くなったため、2人を引き取って育てている。
葛城礼子(カツラギ・レイコ)
SWグループ会長・葛城勝茂の孫娘で、壮馬のクラスメイト。
クラスでは温和だが、秘書兼護衛の藤堂潤と共に行動する。
藤堂潤(トウドウ・ジュン)
礼子の秘書兼ボディーガード。
SWグループ第3護衛チーム所属のエリート傭兵で、礼子の護衛を担当する。

葛城杏奈(カツラギ・アンナ)
礼子の従姉妹でSWグループ理事長。
陸上自衛隊の少佐・冨田哲也と婚約しており、組織内で大きな影響力を持つ。
冨田哲也(トミタ・テツヤ)
壮馬の先輩で陸上自衛隊の少佐。
杏奈の婚約者として登場する。
葛城勝茂(カツラギ・カツシゲ)
SWグループの会長で、壮馬の祖父と旧知の間柄。
壮馬を可愛がっている人物。
ナンバーズ(Numbers)
かつて壮馬が所属した傭兵部隊。
No.001である壮馬のほか、No.002(現リーダー)やNo.004(ナイフ使い)、No.005(銀髪の女性)など多くの精鋭が存在し、物語における重要な勢力となる。
ストーリーの魅力

本作の魅力は、緻密な構成と迫力あるビジュアルにあります。
原作者のYCは緻密なストーリー構成とテンポの良い展開に定評があり、軍事・心理戦の描写にリアリティを持たせていると評価されています。
単なるバトル漫画にとどまらず、壮馬と家族や仲間との絆、そして心理的葛藤といった人間ドラマの要素も深く描かれています。
作画担当のRak Hyunはキャラクターの感情表現や迫力あるアクションシーンに優れ、特に戦闘シーンではスピード感と緊張感の演出が抜群です。
さらに全編フルカラーの縦スクロール形式であるため、画面いっぱいに広がる戦闘描写や背景の細部が鮮烈に映え、Web漫画ならではの臨場感を生み出しています。
印象的なシーンとそれが物語に与える影響

第1話で壮馬が放つ「俺の家族に手を出すヤツはタダじゃおかない」というセリフは、彼の家族を守る決意と物語の核を象徴する印象的な場面です。
また、敵キャラクター「マッドドッグ」が壮馬の祖父を誘拐しようとするエピソードも衝撃的です。
壮馬はこの危機に直面しても家族を守るために全力を尽くし、家族の救出に成功します。
これらのシーンはいずれも、壮馬の圧倒的な強さと家族愛を示す重要な要素として物語に深い影響を与えています。
読者の感想やレビュー
読者レビューは概ね好評です。
Yahoo!知恵袋では「めっちゃくちゃ面白いです」と絶賛されており、Ciatr(シアター)も壮馬の圧倒的な強さに爽快感を覚えつつ、家族思いな優しさに触れて「じんわりと心温まる展開」と評価しています。

一方で批判的な意見もあります。
海外のSNSなどでは「既視感のあるパターンの連続」「主人公が敵をぶん殴るだけのワンパターン」という指摘や、ストーリーの浅さ、敵キャラのステレオタイプ性を批判する声があります。
特に主人公の強さが“都合良すぎる”との意見も散見され、賛否両論がある状況です。
アニメ化の情報
2025年2月時点で、公式にアニメ化が発表された情報はありません。
LINE FRIENDSとのコラボによるPOP-UPストア開催時に、人気声優・斉藤壮馬さんが帯刀壮馬役を務めるスペシャル動画が公開され、話題となりました。
アニメ化はまだ未定ですが、続報や制作発表を期待する声がファンの間で高まっています。
どこで読めるか
『入学傭兵』は公式に電子配信されており、紙の単行本は未発売です。
日本語版はLINEマンガ(LINE WEBTOON)公式サイトおよびアプリで配信されており、読むことができます。
原作の韓国語版はNaver Webtoonで『입학용병』のタイトルで連載中(2025年2月時点で222話まで)、英語版はWebtoons.comで『Teenage Mercenary』というタイトルで公開されています。
いずれも公式配信なので安全に読めますが、日本語版の未公開分を読みたい場合は韓国語版や英語版を参照するファンも多いようです。日本の電子書店(Yahoo!ブックストアなど)ではLINEマンガ版の提供があり、試し読みが可能なクーポンも配布されています。

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